ABOUT

木に願いを、暮らしに幸運を



その昔、ケルト文化をはじめとする古代の人々は、木には精霊が宿ると信じていました。
木に触れたり叩いたりすることで精霊を目覚めさせ、その守護と幸運を得ようとしたのです。

この習わしはやがて「Knock on Wood」という英語の慣用句となり、今でも「幸運を呼ぶ」という意味で使われています。

私たちはその由来を受け継ぎ、木に宿る力と、人の手仕事が生み出す温もりを重ね合わせて、この名前を選びました。

木は、同じ樹種であっても一つとして同じ表情を持ちません。
年輪や木目、色合いなど、自然が刻んだ唯一無二の個性を活かし、暮らしに寄り添う形へと丁寧に仕立てています。

使うほどに艶を増し、手になじみ、やがて持ち主の思い出とともに味わいを深めていく。
そんな「時を重ねて育つものづくり」を目指しています。

Knock on Wood の作品に宿る精霊たちが、 あなたの日常に小さな幸運と豊かさを届けてくれますように。




私について



幼少期に出会ったものづくり。プラモデル、電子工作、プログラミング…。
共通するのは、自ら考え、手を動かし、失敗を楽しみ、工夫を重ね、完成を喜ぶこと。
それはまるで木の根のように、心の奥深くに根ざしていたもの。

やがて時代は、デジタルの波。
ゲームソフト開発の世界に身を投じ、プログラマーからプロデューサーへ。
さらに独立後は、ITシステム開発やAI導入など、デジタルと密接に関わる現場に身を置く。
その一方で、「自らの手を直接動かして作り出す」という感覚は、確実に薄れていった。

ふとよみがえる、その感覚。

そして今、再び手にした木材と道具。
自らの手で木を削り、磨き、組み上げるアナログな営み。
時代の往復の果てに辿り着いたのは、心の奥から呼び覚まされた“つくる歓び”。

デジタルの知と、木の温もり。
異なる世界を重ね合わせ、作品へと昇華する営み。
ここに宿すのは、揺るがぬ根から芽吹くものづくりの普遍。

その想いをカタチにするために、「Knock on Wood」を立ち上げました。




木工作家 Yossy